2006年7月26日水曜日

柳本さま



「いい人に限って早く逝く」
ガンで急逝した伯父の死を惜しみ、父が呟いた言葉です。

伯父は笑顔の似合う自分に厳しく人に優しい、誠実で
働き者な人でした。
とても苦しい闘病生活を送っていたであろうに、
兄弟姉妹には心配させまいと、ベッドの中から手紙を書いて
コピーしたものを送ってきました。

葬式の写真は慣例に従った黒縁取りの陰気なものではなく、
いつもの明るい笑顔のカラーで、俳優のようないいお顔
の写真を使っていたのが印象的でした。
バックミュージックは生前に趣味として活躍されていた
合唱のものでした。

介護者であった伯母やその娘はガリガリにやせ衰えていながらも、
伯母は葬儀の途中、精根尽き果てて倒れましたが
精進落としの際も気丈に参加され、
とくに 娘さんは終始笑顔を絶やさず、涙を見せることなく
参列者たちを気遣っておられたのが印象的でした。

(柳本さま)

2006年7月12日水曜日

ペンネーム Y子さま



20年以上前ですが、私がまだ学生の頃、大好きだった祖母が他界しました。

12人もいる孫の中で、一番わたしのことを可愛がってくれていました。その様子は、他の従姉妹や叔母たちも焼きもちを焼くほどでした。

祖母が他界したのは夏休みの1日目の早朝で、夏休みに入ったら直ぐに行こうと思っていた日に亡くなり、母が「学校もあるし病院に来なくていい」と言って行かせてもらえず、すごく残念で今も悔やまれます。

その葬儀の時不謹慎にも笑ってしまったのです。
子供の私にとって 葬儀は退屈で眠いものです。葬儀も終わりかけた頃、そろそろ足の痺れを何とかしないと、とスイッチONにした時、従弟が私にものすごく面白い顔をひつこく向けてきて、どうしても我慢できませんでした。
で、かなり笑ってしまい、で、ものすごく母に叱られました。

私にとって忘れられない葬儀になりました。他界してからも祖母は私のところに数回来てくれたりして、
「生きていた時も亡くなってからもY子ばかり~」
と叔母には今だに焼きもちを焼かれています。

(ペンネーム:Y子さま)