昭和一ケタ生まれの父ですが、フルコースとワインが好きだなんていう、あの時代にしてはダンディーで優しくて、子どもの頃はもちろん今でも自慢の父。
なので、今回のお祝いでは、フルコースを食べさせてくれて、みんな子連れなので他の人がざわざわあまりいなくて、広めの泊まれる部屋があるところ、と探し当てたのが因島にあるこの「ナティーク城山」でした。
プレゼントを誰が渡そうかと悩みに悩み、ホテルの人にお願いして紅白のワインをかごに入れてもらい、長いリボンもつけてもらって、一番年上の高校生がかごを持ち、あとは歳の順にリボンを持ち、孫6人全員で渡しました。
父の嬉しそうなその姿。
照れくさそうな大きな孫に、はしゃいでばかりの小さな孫。
でもその命が確かに繋がっていることを改めて感じた瞬間でした。
本当に穏やかで優しい、家族だけの時間でした。
チェックアウトのとき、ホテルの方が
「これは昨日のワインのラベルです。毎年増えていくといいですね。」
と、きれいにラベルを貼ったアルバムを渡してくださいました。
姉と思わず顔を見合わせたことは、言うまでもありません。
流れるばかりの日常に、やっぱりこんな一節一節がありながら、年月を重ね、深みを増しながら、歴史が出来ていくのでしょうね。
ワインとなんだか似ているわ、なんて今更気が付いてみたりしています。