2007年9月12日水曜日

大阪府 ウエナカさま



これまでも何度かお葬式に参列した。

だが、自分の母親のお葬式がこんなに早く訪れるとは、全く予期していなかった。

母はとても楽天的で、のんびりしていて、きっと長生きしてくれるだろうなあと、漠然と思っていた。でもちょうど一年前、祖母が亡くなってから、母は全く今までの明るさを失ってしまい、家からほとんど出なくなり、9ヵ月後、とうとう食べるのを拒否し、あっけなく、死を迎えてしまった。

父のあんなにうろたえた様子は初めて見た。

それからお葬式まで、忙しい時間が過ぎた。お葬式の段取りを葬儀屋さんと話し合っていく中で、母の姿を出来るだけ、元気な時のように見えるようにと、お化粧や洋服を着せてもらうことが可能だと聞いた。

父はすぐに賛成し、その夜、私達家族は母の身に着けるものを選んだ。以前母が、コーラスをしている時に、着ていたドレスと父のお土産のスカーフ。それらを身に纏った母は本当に美しく、幸せそうだった。それがせめてもの救いである。

これから何度となく思い出すであろう母の葬儀は、いつも美しく、元気な姿であることが、嬉しい。

(大阪府 : ウエナカさま)

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